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CHIBART -+ チバート +-
〜千葉絵画教室の舞台裏〜
「伯父のお話」
IMG_5097.jpg

 子どもの頃、正月明けに毎年伯父の会社「ちばプロダクション」のスキー旅行が楽しみでした。親戚一同、アシスタント、編集者も一緒にバスツアーです。顔なじみの大人たちに囲まれて雪山で遊べるので、私達子どもにとってはパラダイスでした。
 朝、トイレでなかなか開かないスキージャケットのジッパーを下し、男トイレに立つと、隣りに今の私より若い伯父が眠そうな目をして立っていました。
「おはようございまっす」
「あ、おはよう。楽しそうだね」伯父は今にも寝てしまいそうな声で言いました。
「あったりまえじゃん!今からスキーだよ。天気良いしね!うひひ」
「そうか…そんなに楽しいんだ…」スキーウエアーに着替えることもなく、彼は寝床に引き返して行きました。
 当時はこんなステキな場所に来て伯父は何故嬉しくないのかなぁ?なんて不思議に思いました。しかしこの年になって、様々な重責を背負った彼の状況がようやく理解できました。
 先日、教室の50周年の祝いをもらいに伯父の仕事場に行きました。
「え?絵画教室50年もやってるの?エラいよ!」拍子抜けした伯父の老いた表情は、弟である父とそっくりでした。年をとると兄弟はどんどん似ていくようです。Facebookまで、父の写真を伯父と認識します(笑。
「教室はまだまだ続きそう。オイラこれしかできないんだよね」私は言いました。
「俺はもう60年になるかな…。俺もこれしかできないんだよ」伯父は使い込んだ仕事机を指差し言いました。「若い頃さ、両親が倒れてあちこちでバイトしたけど『てっちゃんはもう来なくていいよ』って何度も言われたよ。俺って要領が悪いんだよ。でもね、漫画を描いたら少し金になってさ、コレしかないと思ってずっと描き続けたんだよ」十代から家族を背負った千葉家の英雄は、使い込んだ机を眺めて小さなため息をつきました。
 吹けば飛んでしまいそうな千葉家を支え、親代わりに父を美大に行かせてくれたおかげで、千葉絵画教室があります。そんな伯父には少しでも長く元気でいて欲しいと思う今日この頃です。
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